試乗、そして契約

まずはガレージ作りの話。前回の記事では基礎づくりの工程を写真掲載した。

jupitrisonlabs.hatenadiary.jp

そして昨年12月半ばに屋根張りまで完成。いったんはここまでとして、壁張りは雪解けのころに作業しようと思う。ちなみに雪が30cmぐらい積もると垂木がたわむ。支える柱が足りなかったかな。

 

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今回は車を購入した話。

雪国でFFは辛かった

ガレージの写真でも分かる通り、アバルト595に乗っている*1。FF車だ。

雪国でもFF車に乗られている方は多いので、自分も問題なくこれで生活できるだろうと思っていた。しかしさすが試される大地。かなり試された。

  1. まず降雪するとガレージから抜け出せない。シャベルを使って雪をよけてから動かすことになる
  2. 10cm弱積もると、家の前でスタックしかける。うまくアクセルワークで抜け出すか、シャベルを使って雪をよける
  3. 除雪されていない坂道で登りきれない。何度か上り下りを繰り返してやっと抜け出せる
  4. 轍で車体をこする。こするたびに車内から悲鳴があがる

今年は大雪で、車通りの多い市街地の除雪が追いつかず、路面は融解と凍結を繰り返すためにガッッッタガタ。コブのサイズが大きな足つぼマッサージマットの上を走る感じで、とにかく突き上げと横揺れがすごい。

FF辛い。

四駆を買うしかない・・・でもSUVは嫌だ

雪国で四駆のありがたさが身にしみたところで、四駆購入を検討し始める。さすがに趣味に全フリした四駆を選ぶわけにも行かず、候補としてあがるのはやはりSUV・・・SUVは嫌いだ。

SUVのなにが嫌いかって、(一部車種やドライバーによるけど)運転がオラついている感じ。あとなんか意味不明な最低地上高設定。大径ホイール。

https://rank.greeco-channel.com/high_ground_clearance_suv5/

最低地上高は気になって調べてみたら、あらビックリ。ほとんどのSUVは最低地上高180mm以上あった・・・。C-HRハリアーのイメージで偏見を持っていたようだ。ごめん、SUV

さて嫌いなのに乗らざるを得ないこの状況。悔しい。せめてレクサス、ドイツ車、トヨタ、スバル、マツダ以外から選ぼう・・・。でもなかなか気に入った外装の車がない。

そんな中、まったく忘れていたメーカーがあった。JEEP。ジープなら走破性文句なし。Compassなら車重1.6tで他メーカーの同車格に比べても大きくない。ちなみにRenegadeは嫌いだ。テールランプが。

実際にディーラーへ実車を確認しに行ったが、外装は押しの強さがない点がよく、内装はまあまあ洒落ていて、お値段は輸入車なのに安めの設定。これに決まりかなーとこの時点では思った。

三菱自動車あなどれない

車重が軽いことは正義と信じてやまないため、2t近くのSUVは全部、候補から外していた。

あるとき、やたら車を検索していたせいかネット広告に三菱自動車の広告が表示されるようになった。そこで見たのはアウトランダーPHEV。車重は2tを超えていたので検討の圏外だったが、外装の見た目がなんとなくパジェロっぽさを感じさせてくれたので、実車を見る前に対象外にするものもったいないよなと思い、ディーラーで実車を見た。

いい!特に内装がおしゃれ!

見積もると600万円といういいお値段だが、三菱らしからぬ内装の良さが気に入ってしまった。ジープと迷う。

家に帰ってからYouTubeアウトランダーのレビュー動画をいくつか視聴する。モータージャーナリストたち大絶賛。ジープのレビューと熱量がまったく違うのがわかる。

これはもう、アウトランダーPHEVにするっきゃないね!

自分の好みより、居住性に重点を

アウトランダーはとにかく走りがいいらしい。モータージャーナリストたちが口を揃えて言っている。欲しいぞ。

心のなかではアウトランダーに決まりかけていたのだが、そこへ唐突に現れたのがデリカ D:5。ミニバン化したデリカなんて、もうデリカじゃないや!と思ったのが約15年前。スペースギアに乗っていたこともあったが、D5になってからというもの、きっと生涯かかわることないんだろうなと思っていた。

そんなふうに思っていたデリカ、ふと頭をよぎった。走破性能は文句なしでよい。SUVは嫌いだが、ミニバンはもっと嫌いだ。でも、他のミニバンとは一線を画す。

アウトランダーのときと同様、一度ぐらいは実車を見て、それからどうするか決めようと思った。

妻とディーラーへ行った。二人で2列目シートに座って同乗走行してもらった。ディーゼル車なのに静かな室内で快適だった。天井が高い。キャプテンシート広い。でこぼこ道でも突き上げがなくしなやか。最低地上高も180mmぐらいあるので、新雪時の轍で車体をこすることもほぼない。ガレージ、家の前でスタックすることも(きっと)ない。

自分でも運転してみた。変速ショックがなくとてもなめらか。ブレーキの効きが良い*2。ハンドルが軽く小回りが効くので、バックによる駐車がとてもしやすい。

 

デリカに決めた。

試乗レビュー

前置きが長くなったが、今回の本題はここ。

エクステリア ★★☆☆☆

フロントマスクがやはり気に入らない。夜間、ライト点灯時は特に。モデルチェンジ前のスロットグリルみたいな感じのほうが、いまにして思えば良かったかなと思う。

色は白がいいかと思ったが、シルバーとグレーのツートンにした。白をやめた理由は、吹雪くと白色はまったく目立たず雪と同化してしまい、他車からの視認性低下に伴う追突事故を誘発する可能性を考慮してやめた。黒にしたら?と思うかもしれないが、黒は嫌いだ。

インテリア★★★★★

ベージュ内装がおしゃれだったのでベージュで即決。黒内装が人気らしいが、理由は汚れが目立たないからだそうだ。それって掃除しなくて汚れ放題にならない?付いてしまった汚れもわからないし、逆に掃除が大変になりそう。

シートは7人乗りにした。8人乗りとかなり迷ったが、ウォークスルーで車内を移動できる点が何者にも変え難かったので7人乗りを選択。

あと、2列目、3列目がスライドする点はとてもよい。ほんと広々。全席、シートに厚みがあるので座り心地がよい。欲を言えば、他のミニバンのようにシートアレンジで7人乗りから8人乗りに変更できたら良かった。

エンジン性能★★★★★

ディーゼルのパワフルさはよくわからない。でも2t弱の車体を走らせることに重さやだるさは感じなかった。静粛性もスペースギアのころと比べたら格段に良くなったと思う。

走行性能★★★★★

まずブレーキ性能がよい。60km/hからのブレーキで、アバルトを運転するような感覚でいつもどおりの踏み方をしても、きちんと狙った距離で止まってくれた。

でこぼこ道では激しく揺さぶられる不快な横揺れがなくてよかった。アバルトだと足が硬いせいか結構左右に揺さぶられてイライラしていたけど、デリカはそれがなかった。足回りが柔めでしなやかに吸収したのかもしれない。

これで雪道は万全。

乗り心地★★★★★

2列目の静粛性は非常に良い。運転席に座ると、やはり距離の問題かエンジン音は入ってくるのがわかる。でもアバルトのうるささに飼いならされてきているので気にならない。むしろ静かに思える。

燃費★★★☆☆

これについてはなんとも。燃費を気にしないので、10km/lとかでも全然問題なし。

価格★★☆☆☆

車両本体価格はいいとして、オプションが高すぎる。特にカーナビ。

後方視認性のためにマルチアラウンドモニターをつけたが、これをつけるためにディーラーオプションのカーナビ必須。取り付けキットなどを含めて総額およそ30万円。高額なくせにApple CarPlayAndroid Autoなし。社外品のALPINE製カーナビだとモニター切り替えが音声のみらしく、完全互換とはいかないそうだ。仮に完全互換していても高すぎだけど。

www.alpine.co.jp

いまどきカーナビなんてカーナビタイムで十分だ。年間5000円支払えば、いつでも最新の地図で案内してくれるし、カーナビタイムを60年間使い続けてやっと30万円。そのころには死んでるわ。

30万円も支払って、1年も経たないころには地図データが陳腐化して使い物にならなくて、これならモニターだけ10万円ぐらいで売って欲しいぐらい。今回、一番の不満点がカーナビ。

それから下回りとマフラーの防錆剤。7万円。

これ、ほんとにいるの?初めて雪国で車を購入したからディーラーに言われるがままに付けたけど。実際にどのぐらい塩害があるのか、ありなしでどのぐらい差が出てくるのか、そういった根拠のある資料を提示してこない点に不満を感じた。気休め程度にしか思えない。

総評★★★★☆

オプションに目をつぶればとてもいい車。星4つにした。

インテリアはルノーに影響を受けたのかすごく高級感があってよいし、走破性については言わずもがな、雪国におけるミニバンの絶対王者。操作する楽しさ、ワインディングが楽しいといった車ではないが、今後、家族とともに過ごしていくには楽しい車になることは間違いない。

*1:昨年夏に北海道へ移住した

*2:セレナを運転したことがあるが、こちらはあまり効かなくて結構こわい