D5300でも余裕で星空を撮影することができるので、星空撮影に挑戦してみたいという方は参考にしてみてください。
注意事項
場所によっては、ガチで撮影にきている方もいると思いますので、うるさくしないこと、必要以上に周辺を明るくしないことなど、周りに配慮しましょう。特に、明かりは直接影響を与えますので、車のヘッドライトやルームライトなんかは注意が必要ですね。
必要機材
以下、必要な機材になります。
- D5300
- レンズ
キットレンズでもOK。広角側を使います。単焦点レンズもOK。自分は、トキナーの「AT-X 116 PRO DX II」を使っています。 - 三脚
なんでもいいと思います。自分は「Velbon Sherpa 445II」を使っています。 - Wireless Mobile Utility
D5300を遠隔操作できるアプリ。Android版もあるのかな?アプリが使えない場合は、マニュアルのP4を見て、セルフタイマーモードに変えましょう。アプリの接続方法は、マニュアルのP54をご参考に。なぜアプリやセルフタイマーを使うのかというと、星空撮影は長時間露光撮影を行うので、シャッターボタンを手で押した場合、微妙なブレが発生して写真に影響することがあるからです。
カメラやレンズの設定
星空の撮影では、カメラやレンズについてソレ用に設定を変えておく必要があります。
- D5300をマニュアルモードにする
撮影モードダイヤルを回して、マニュアルモード(M)にあわせておきます。マニュアルのP3、P47をご参考に。 - レンズをマニュアルモードにする
最近のレンズは、フォーカスモードをオートやマニュアルに切り替えられるはず。キットレンズやNIKKORレンズを使っている場合は、マニュアルのP16「レンズのフォーカスモードと手ブレ補正機能について」を参考に、フォーカスモードを「M」にしましょう。 - フォーカスリングを無限にする
マニュアルフォーカスで無限に設定できるレンズの場合は、無限に設定しておきましょう。ただ、キットレンズ「AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR」の場合、無限がどこにあるかわからないので*1、価格.com - 『無限遠』 ニコン D5300 18-140 VR レンズキット のクチコミ掲示板を参考に、事前に設定しておきましょう。慣れれば、ズームリングを回して画角を変更したとしても、ライブビューを駆使してピント合わせができるようになるはずです(または何回も撮影して、ボヤけない位置を探る)。 - 絞り値(F値)を一番小さくする
開放絞りといいます。マニュアルのP47を参考に設定しましょう。AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VRの場合だと、ズームを広角側の18mmにして開放絞りにすると、f/3.5になります。ズームを望遠側の140mmにして開放絞りにすると、f/5.6になります。デジタル一眼レフカメラの基礎知識 - レンズ | Enjoyニコン | ニコンイメージングなどをご参考に。 - シャッタースピードを3秒〜30秒のいずれかに設定する
マニュアルのP47を参考に設定しましょう。 - ホワイトバランスを電球または蛍光灯にする
ホワイトバランスは好みになります。晴天で撮影したほうが好みに合う場合もあるので、これはいくつか撮影してみて気に入ったものを使いましょう。マニュアルのP8を参考に設定しましょう。 - ピクチャーコントロールをVIVIDにする
マニュアルのP8を参考に設定しましょう。 - ISOを800〜6400のいずれかに設定する
マニュアルのP8を参考に設定しましょう。
いざ撮影
まずは撮影地の候補を決めておきましょう。なるべく明かりのない、安全の確保できる山奥などがいいと思います。観光地の展望台や駐車場なんかいいかもしれないですね。温泉一泊旅行などに行く機会があれば、その温泉地の付近なども綺麗な星空が拝めて撮影場所としていいかもしれないです。
撮影地が決まったら次は現地に行きます。付近の迷惑にならないかどうか気をつけましょう。しゃべり声などもわりと聞こえるので、住宅地などが付近にある撮影地の場合は特に気をつけて!
現地についたら、機材をセットします。三脚を立てて、D5300を三脚に設置して、前述したカメラとレンズの設定を行います。構図も決めておきます。
準備が整ったら、早速一枚撮影してみましょう。いかがでしょう?真っ黒で星がひとつも写っていないという場合は、以下の設定をいじってみましょう。
- シャッタースピードを遅くする
3秒の場合は6秒や10秒にしてみましょう。今設定しているスピードよりもさらに遅くすることで、より多くの光量をレンズに取り込み撮影します。 - ISO感度を増感する
800の場合は1600にしてみるなど、ISO感度を増感してみましょう。 - 露出補正を変える
あまり触る必要もないかもしれませんが、+0.3ずつあげてみて、仕上がりを確認しながら変更してみましょう。
逆に真っ白になってしまったという場合は、シャッタースピードを速くしたり、ISO感度を減感したりして、レンズに取り込む光量を減らしてみましょう。
作例
以下、四万温泉で撮影してきた星空を載せます。カメラの設定の参考にしてみてください。
トキナーの「AT-X 116 PRO DX II」で撮影しました。
基本の写真
肉眼でみた感じに最も近い写真。これを基本とします。
焦点距離:16mm, f/2.8, シャッタースピード:6sec, 露出補正:+0.3, ISO:3200, WB:蛍光灯, ピクチャーコントロール:VIVID
シャッタースピードを遅くして、ISO感度を800まで減感したパターン
焦点距離:16mm, f/2.8, シャッタースピード:20sec, 露出補正:+0.3, ISO:800, WB:蛍光灯, ピクチャーコントロール:VIVID
シャッタースピードを遅くして、ISO感度を1600まで減感、ホワイトバランスを晴天にしたパターン
焦点距離:16mm, f/2.8, シャッタースピード:20sec, 露出補正:+0.3, ISO:1600, WB:晴天, ピクチャーコントロール:VIVID
シャッタースピードを遅くして、ISO感度を1600まで減感、ホワイトバランスを晴天にしたパターン
焦点距離:16mm, f/2.8, シャッタースピード:20sec, 露出補正:+0.3, ISO:1600, WB:晴天, ピクチャーコントロール:VIVID
シャッタースピードを遅くして、ISO感度を6400まで増感、ホワイトバランスを晴天にしたパターン
焦点距離:16mm, f/2.8, シャッタースピード:20sec, 露出補正:+0.3, ISO:6400, WB:晴天, ピクチャーコントロール:VIVID
シャッタースピードを遅くして、ISO感度を6400まで増感したパターン
焦点距離:16mm, f/2.8, シャッタースピード:20sec, 露出補正:+0.3, ISO:6400, WB:蛍光灯, ピクチャーコントロール:VIVID
シャッタースピードを遅くして、ISO感度を6400まで増感したパターン
焦点距離:16mm, f/2.8, シャッタースピード:13sec, 露出補正:+0.3, ISO:6400, WB:蛍光灯, ピクチャーコントロール:VIVID
シャッタースピードを遅くして、ISO感度を6400まで増感、ホワイトバランスを晴天にしたパターン
焦点距離:16mm, f/2.8, シャッタースピード:13sec, 露出補正:+0.3, ISO:6400, WB:晴天, ピクチャーコントロール:VIVID
ISO感度を6400まで増感、ホワイトバランスを晴天にしたパターン
焦点距離:16mm, f/2.8, シャッタースピード:6sec, 露出補正:+0.3, ISO:6400, WB:晴天, ピクチャーコントロール:VIVID
ISO感度を6400まで増感、ホワイトバランスを電球にしたパターン
焦点距離:16mm, f/2.8, シャッタースピード:6sec, 露出補正:+0.3, ISO:6400, WB:電球, ピクチャーコントロール:VIVID
シャッタースピードを速くして、ISO感度を6400まで増感、ホワイトバランスを電球にしたパターン
焦点距離:16mm, f/2.8, シャッタースピード:3sec, 露出補正:+0.3, ISO:6400, WB:電球, ピクチャーコントロール:VIVID
シャッタースピードを速くして、ISO感度を6400まで増感、ホワイトバランスを蛍光灯にしたパターン
焦点距離:16mm, f/2.8, シャッタースピード:3sec, 露出補正:+0.3, ISO:6400, WB:蛍光灯, ピクチャーコントロール:VIVID
シャッタースピードを速くして、ホワイトバランスを蛍光灯にしたパターン
焦点距離:16mm, f/2.8, シャッタースピード:3sec, 露出補正:+0.3, ISO:3200, WB:蛍光灯, ピクチャーコントロール:VIVID
所感
ISO1600のSS20〜30、蛍光灯か晴天が自分的には好みの仕上がりになります。みなさんも積極的に撮りに行って、お気に入りの一枚を撮ってみてください。
*1:自分も最初はこれにてこずった